谷崎純一郎の代表作とおすすめをあらすじを交えて紹介

本・映画etc

皆さま御機嫌よう。

近畿で8位くらいの文学少年。お豆です。

今日は学生時代にお豆を虜にした

谷崎潤一郎にかんする記事で御座います。

  • 谷崎潤一郎のプロフィール
  • 何がどう面白いのか
  • おすすめの5冊

の順で紹介していきます。

谷崎を読んだことがない人や、

面白さがいまいちわからない方にお勧めの記事になっております。

明治~昭和の堅苦しい時代に奇抜な題材で、

表現し続けた文豪を

ご覧ください!

谷崎潤一郎という男

まずは谷崎潤一郎のプロフィールや凄さについてまとめます。

谷崎潤一郎のプロフィール

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出典:Wikipedia
  • 1886年 東京に生まれる
  • 1908年 東京帝国大学に入学
  • 1923年 関東大震災をきっかけに兵庫に転居 以後、時々東に行くも関西を愛する。
  • 1967年 肝不全の為死去

生まれは東京ですが震災以降関西を深く愛します。

全編関西弁の小説を執筆したり、

随筆でも関西(特に大阪)を愛している旨の発言を多々残しています。

また国内のみならず海外での評価は高くノーベル賞候補になったり

日本人初の米国の文学芸術アカデミーの会員にもなっています

評価の高さがうかがえます。

谷崎潤一郎の凄さ

谷崎潤一郎は明治から昭和にかけて活躍した文豪です。

当時は今以上に堅苦しい風潮や文化があり、

そんな世の中で敬遠されがちな同性愛や性的なテーマの小説を執筆し、

そういった人間の一面を文学にはとどまらず芸術にまで押し上げました。

お豆の意見ですが谷崎の凄さは

人間の可能性や多様性を世に知らしめてそういうところも素敵やん!!

と思わせてくれた点です。

谷崎潤一郎のおすすめ小説5選

それでは谷崎潤一郎の代表作からおすすめまで小説を、

あらすじとお豆お気に入りの名文と共に5つ紹介します。

秘密 1911年

あのしっとりとした、

重い冷たい布が粘りつくように肉体を包むときの心好さを思うと、

私は思わず戦慄した。

あの着物を着て、女の姿で往来を歩いてみたい。

刺青・秘密 新潮文庫 P105

刺激的な事はないかと探している青年がはまったのは女装です。

化粧の下にある”男”という秘密。

秘密を持った男の目にはすべてが新鮮に見えます。

そして、さらなるスリルを求めるようになる小説です。

100年以上前にこのような性癖に芸術という価値を与えました。

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痴人の愛 1925年

最初は男が自ら進んで「騙される」のを喜ぶのです、

惚れた女が出来てみると、

彼女のいう事が嘘であろうと真実であろうと、男の耳には総て可愛い。

痴人の愛 中公文庫 P .77

マゾのおじさんが少女を溺愛し堕ちていく物語です。

当時大流行したそうでヒロインのナオミをもじった、

ナオミズムという言葉が流行ったそうです。

面白い内容で読みやすく谷崎の性癖もわかる代表作であり名著です。

当時の道徳や風俗に違和感を持った若者たちを解放させた作品でもあります。

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卍(まんじ) 1931年

「・・・男の人が女の姿見て綺麗思うのん当たり前や、

女で女を迷わすこと出来ると思うと、

自分がそないまで綺麗のんかいなあ云う気がして、嬉しいてたまらん」”

ある夫婦の妻が女性に禁断の愛をはぐくむ物語です

過激な内容が全編関西弁で少々丸くなっています。

レズビアンを軸に愛欲の深さを描いています。

ヒロインとその旦那、そして小悪魔光子がもつれあい、

愛欲のなかに堕ちていきます。

まさに卍。

谷崎の変態性欲が往々に出た名作中の名作です。

卍 新潮文庫 改版 / 谷崎潤一郎 タニザキジュンイチロウ 【文庫】

春琴抄 1933年

・・・盲目になろうと思い試みに針を以って左の黒目を突いてみた。

・・・白目の所は堅くて針が入らないが黒目は柔らかい・・・

春琴抄 新潮文庫 P.79

盲目の三味線師である春琴と奉公人のアブナイお話です。

奉公人は美しい春琴にぞっこんです。

美しくて美しくてたまりません。

美しいままでいてほしいと思った奉公人は、

盲目になり劣化していく春琴を見ることを拒否します。

恋は盲目と言いますが本当に盲目になったのは後にも先にも彼だけです。

奉公人が春琴にのめり込む描写も盲目になる描写も圧巻です。

鳥肌が立つくらいの表現力です。

何回読んでもしびれます。

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鍵 1956年

僕ハ午前三時頃カラ約一時間以上モ

妻ノ裸形ヲ見守リツツ尽キルコトノナイ感興ニ浸ッテイタ。

鍵 新潮文庫 P.33

熟年夫婦が秘密の日記を読みあいます

56歳の旦那は性の衰えに焦り、

妻に木村という若者を近寄らせることによる嫉妬の刺激で奮い立たせます

しかしそのことで目覚めてしまったのは46歳の妻でした。

包み隠すことない性の凄まじい欲求と乱れ。

あまりに野性的で本能的で理性を失った56歳と45歳が

えげつない表現力で描かれています。

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まとめ

いかがでしたか?

日本を代表する文豪の紹介でした。

100年以上前の作品もありますが、

まだまだ面白い、

まさに、

時代を超えた名作ばかりです。

彼が表現を発していなければ、

面白くて素敵な今の日本はなかったでしょう。

いじょう!

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