ミュージックコンクレートとは?重要な音楽史の転換点を解説。

音楽ジャンル説明

皆さま御機嫌よう

以前電子音楽を紹介したのを覚えていますでしょうか。

今日はその電子音楽の少し前に音楽が科学技術によって進化する

ミュージックコンクレートという重要な創作活動について紹介したいと思います。

音楽史を語るうえで欠かせない話題ですので是非!

この記事は

  • 音楽の歴史を学びたい
  • 尖った音楽を聴いて周りに差をつけたい
  • 昨日牛乳を買ったのに今日また買ってしまった

といった方におすすめの記事になっております。

ミュージックコンクレートとは?

端的に言うと

自然界に存在する音を録音して素材として用い、 テープ編集や加工によって組み合わせて「音楽化」する作曲法

です。

今まではピアノやヴァイオリン等々 楽器から出る音が音楽として受け入れられてきましたが

他の音の出るものも音楽として受け入れていこうぜ!

そういう活動です。

音楽の定義を広げようという心意気に現代音楽を感じますね。

ミュージックコンクレートの歴史

ここではミュージックコンクレートの歴史を簡単に紹介したいと思います。

ミュージックコンクレートの誕生

1948年にラジオの技術者であったPシェフェールが設立したラジオの実験施設で生まれました。

鐘の録音をしている際に機械操作の偶然でオーボエのような音になったことから、

”音の素性と音響的な結果を切り離す”という発想を得ました。

何からオーボエの音が出ようとオーボエの音が出たからええやん!

という事です。

これがミュージックコンクレートの根幹をなす考えとなります。

ミュージックコンクレート黎明期

1950年代に入ると古典的な音楽教育がバックグラウンドにある人が創作に参加したり

テープレコーダーの登場で技術的な可能性が大きく広がりました。

そしてその後はドイツやイタリアや日本をはじめとする世界各地に、

音響研究所が作られるなど広がりを見せました。

※ちなみにドイツ発祥の電子音楽との違いは厳密なスコアが存在しない事だそうです。

ミュージックコンクレートを聴いてみる

概要や歴史を説明したところで

実際にミュージックコンクレートを聴いてみたいと思います。

起源がフランスという事もありフランス人多めです。

ピエール・シェフェール

歴史で紹介した人物です。

音が出るモノすべて音楽化しよう!

という考えのもとに作られているだけあって

チャカポコと愉快な1枚となっております。

ミュージックコンクレートから電子音楽やテクノポップが生まれたと考えることも出来るので、

音楽の歴史を語るうえで重要な1枚です。

ピエール・アンリ

ピエール・シェフェールと同時代に活躍したおじさんです。

音楽の破壊をテーマにしていたらしいです。

今聴いても破壊していることが良くわかります。

当時の衝撃は凄っただろうな・・・

そんな彼ですが以外にもポピュラーな仕事もしていたそうで、

CM音楽や映画音楽バレエ音楽などをたくさん手掛けたそうです。

紹介するのは初期Pink Floydのようなサイケ感満載の曲です。

色んな音がなっていて楽しくてかっこいいです。

上手く音楽に落とし込めている感じがします。

エドガー・ヴァレーズ

最後に紹介するのはフランスからアメリカに亡命したこのお方です。

打楽器とサイレンのみの尖った曲を半世紀以上前に作ったりしてます。

紹介するのは1958年にブリュッセル万博の為に作られた曲で、

有名建築家であるコルビジェ設計した部屋に設置された

400個のスピーカーから流れた曲です。

当時これを聴いた人は何を思ったのでしょうか。

とても気になります。

なにはともあれ圧倒されるでしょうね。

まとめ

いかがでしたか?

今普通に聴いている音楽のルーツとも言えそうな

ジャンルは楽しいですね。

発明者に感謝です。

そしてやはり発想だけでなくそれを形にする技術が大切だと痛感しました。

いじょう!

◆参考文献◆

・田中雄二 “電子音楽 in the Lost World ” アスペクト 2005年
・成田和子 ”音楽研究グループGRMにおける電子音響音楽 ミュージックコンクレートーアナログからディジタルへ” 東京音楽大学 1997年

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